何かに夢中になる人の姿を見て、胸が熱くなったことはありませんか。
伊与原新さんの『コズミック・ガール 宙わたる教室』(文藝春秋)は、NHKでドラマ化もされた『宙わたる教室』の続編にあたる小説です。
前作で火星のクレーターの再現に挑んだ、東新宿高校定時制の科学部。
それから6年後の物語が描かれています。
『宙わたる教室』の続編ということで、どんな内容なのかはもちろん、前作とのつながりも気になっている方も多いと思います。
なるべくネタバレなしで書こうとは思いますが、気になる方はご注意ください。
こんな方におすすめ
- 『宙わたる教室』を読んだ方、ドラマを観た方
- 何かに夢中になる物語で、元気をもらいたい方
- 理系が苦手でも楽しめる、やさしい科学小説を探している方
- 周りと少し違うことに、悩んだ経験がある方
- 「あの人たちのその後」を知りたい方
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『コズミック・ガール 宙わたる教室』のあらすじ
前作で、東新宿高校の定時制科学部が「火星のクレーターの再現」に挑んでから6年。
顧問だった藤竹先生は学校を去り、科学部はなくなっていました。
そこに、エリート女子高から転入してきた佐那が現れます。
宇宙や天体が大好きで、惑星科学者が“推し”という佐那は、「伝説の科学部」を復活させようと奔走します。
いったいどんな結末が待っているのでしょうか。
科学部の再始動!
今作の魅力は、科学部が「生徒たちの手でゼロから」始まるところです。
前作では、藤竹先生の働きかけで科学部が生まれました。
しかし今回は、生徒たちが動き出します。
うまくいかないことも多いのですが、どうにかしたいという気持ちが伝わってきて、応援したくなりました。
また前作の『宙わたる教室』を読んだ方は、『あの人たち』のその後を知れる楽しみもあります。
物語がつながっていく感覚があり、続編ならではの喜びだと思います。
前作の世界をより味わうなら、先に前作を読んでおくのがおすすめです。
「優しい」科学の魅力
伊与原さんの科学の描き方は、読者に寄り添うやさしさがあるように思います。
ロケットという少し難しそうな題材も、生徒たちが試行錯誤する様子を追っていくうちに、興味がどんどん湧いてきました。
自分も特に詳しいというわけではありませんが、専門知識がなくても置いていかれる心配はないのではないでしょうか。
読み終えたあとは、ロケットの打ち上げのニュースの見方が少し変わるかもしれません。
理科が苦手だった方にも、科学の楽しさを思い出させてくれる一冊ではないかと思います。
何度でも挑戦する、ロケットづくりの試行錯誤
この物語の中心にあるのは、ロケットづくりという大きな挑戦です。
ロケットを飛ばすというのは、考えただけでも大変そうです。
それでも、「成功させたい」という気持ちを手放さず、仲間と意見を出し合いながら、また次の一手を考える。
人間だれしも得手不得手があるなか、それぞれが自分にできることで関わっていくところが、印象に残りました。
読んでいると、試行錯誤は、成功に近づくための大切な時間なのだと感じました。
うまくいかないときは、「うまくいってほしい」と応援していました。
何かに挑戦しているとき、すぐに結果が出ないと、どうしても不安になります。
そんなときに、この物語の彼女たちの姿を思い出すと、少し気持ちが軽くなるかもしれません。
そんな科学部の実験の行きつく先がどうなるのかは、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
前作『宙わたる教室』のドラマについて
前作『宙わたる教室』はNHKでドラマ化もされています。
映像で世界観をつかんでから読むのも、また読んでから観るのもおすすめです。
配信状況は時期によって変わるため、最新の情報はご確認ください。
まとめ
『コズミック・ガール 宙わたる教室』は、挑戦すること、諦めないことをあらためて教えてくれる作品でした。
前作を読んだ方はもちろん、何かに夢中になりたい方にも、おすすめの作品です。
読み終えたあと、きっと何かを始めたくなるのではないでしょうか。
またここブログでは前作『宙わたる教室』の記事も書いています。
合わせて読んでみていただけると嬉しいです。



